サンライズプロパーへ入社以来、日本全国津々浦々での撮影、取材を経験してきましたが、本年2月、ついに初めての海外出張へ行ってまいりました。そこで起きた様々な出来事について紹介していきたいと思います。

今回のお話は「らしさ」です。

成田での6時間のトランジットを経て、さらに機上にて14時間。日本からロシア、アラスカ、カナダの上空を通り、丸1日かけてジョージア州アトランタに到着。すでに日は暮れ、暗闇の中ホテルへ移動となりました。

ホテルに到着してようやく外気に触れると、これが思いのほか寒い。緯度で言えば大阪とほぼ変わらないアトランタながら、体の芯に響く、東海岸の寒波の片鱗を感じたのでした。遠出する足も土地勘もない私たち一行、この日はショッピングセンターのフードコートで本場の安ピザを堪能し、24時間を超える1日をようやく終えました。

翌日、取材先のユーティリティーカー製造工場へ。ここでは日本の工場で実施されている「5ゲン活動」(作業上の無駄をなくし生産効率を上げる活動)が海外に輸出され、浸透した事例の取材を行います。

広大な敷地に数棟の工場を有し、移動するだけでも結構な時間がかかります。この広さを伝えるために外観の撮影場所を探しますが、ここで問題が浮上。

寒波の影響により、雨が降った先から凍る「フリージングレイン」という現象のせいで、どう見ても冬景色にしか映らないのです。

002

木々に咲き乱れる氷の花

アメリカの南東に位置し、比較区的温暖なアトランタがこんな姿を見せるのは、年間でも30日あるかないか。木に取りついた凍った雨に太陽の光が反射して、まるで桜のように見える、雪とはまた違った幻想的な光景なのですが、「アトランタらしい雰囲気」ではないということで木々を避けて撮影をするしかありません。

001紛れもなくアトランタの風景なのに、らしくないということで撮影できない。らしさとは難しい概念だなあと白い溜息をついたのでした。こんなにキレイなんですけどねえ…。

 

 

←枝についた水滴が凍っています

 

午前中の撮影が終わり、昼食の時間。我々のリクエストは「アメリカらしいもの!」

その声を受けて現地駐在の方がおすすめの店舗を紹介してくれることになったのですが、ここでトラブルが発生。寒波の本当の恐ろしさを知ったのでした…。

 

「アメリカ出張篇 後編」へ続く

(by K.T.)